2017年4月に消費税を10%へ上げると確約する自民党の衆議院選挙公約は本当に実行できるのか?

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12月14日に投開票となる衆院選で 自由民主党は「法律で定められている2015年10月の消費税増税を中止し 2017年4月に消費税を10%へ必ず上げる」ことを選挙公約とし 消費税率引き上げを1年半先送りする法律改正には景気動向次第で再増税を止められる「景気条項」を削除すると明言しています。

財政再建の旗を降ろさないという姿勢を示すために「景気条項」を削除しますが 今回の衆院選挙で与党である自由民主党と公明党が過半数を得ても 2017年4月から消費税を本当に10%へ上げられるかどうか 私は甚だ疑問です。

衆議院議員の任期は4年なので 次の衆院選は 任期途中の解散とならなければ 2018年12月となりますが 景気回復が進まなければ 2017年4月に消費税を10%へ上げるのは実際問題として困難であり また 例え景気回復が進んでいても 次の衆院選挙で不利となる再増税は避け実施しないのではないでしょうか?

安倍首相は 経済状態がどうあれ 2017年4月の再増税を再び先送りすることはないと明言していますが 再び先送りすることは法律を変えれば可能です。

消費税の増税を先送りし続けていれば 日本の財政と社会保障制度は破綻し 日本国債と円は信任を失い ハイパーインフレとなる恐れが多分にありますが 選挙民のほとんどは国の財政破綻を防ぐことより目先の消費税増税に反対であり 国会議員もほとんどは選挙で勝つことを優先させるので 再増税を再び先送りする恐れが多分にあります。

11月10日に発売された文芸春秋12月号の「安倍ブレーンが本気で憂う消費税10% アベノミクスはこのままでは崩壊する」と題する内閣官房参与の浜田宏一氏と本田悦朗氏の対談で 両氏は消費税増税の先送りを強く主張していますが その中で浜田宏一氏は 「日本政府は借金にあえぐ“貧乏父さん”だが 国民は巨額の資産を持つ“金持ち母さん”なので 消費増税を延期しても大丈夫」と述べています。 浜田宏一氏のようにナイーブな経済学者をブレーンとして 安倍総理は大丈夫なのでしょうか?

今回の衆院選挙では 2015年10月の消費税増税を中止することについて 与野党とも賛成なので 争点がはっきりしません。 少なくとも民主党だけは 再増税の先送りに反対し独自性と存在意義を示すべきでしたが 反対しなかったので 失望させられました。 公明党は 再増税時に軽減税率を食料品などに適用させると公約していますが 軽減税率を適用すると 再増税の効果が薄れ再増税した意味がなくなるので 困ったことです。

冒頭の写真は自民党の政権公約を発表する稲田朋美政調会長です。 選挙ポスターに「景気回復、この道しかない」と書かれていますが 2017年4月に再増税すれば景気回復は困難であり 再び先送りすれば財政再建が困難となるので 再増税してもしなくても日本は苦境に陥ります。 野党に期待したいところですが 自民党よりもっと頼りないですね。

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