観音菩薩の浄土・補陀落山を思わせる白山信仰の古刹「那谷寺」を訪ねる

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上掲の写真は 白山信仰を広めた泰澄法師が開創して1300年になる古刹・那谷寺(なたでら)で 石川県小松市に所在します。 観音浄土補陀落山を思わせる遊仙境のような奇岩は 太古の海底隆起と波による浸食で形成されたものです。

「補陀落」とは 仏教において 西方の阿弥陀仏の浄土のように、南方に補陀落と呼ばれる観音菩薩の住処があると信じられたことに由来するそうです。

岩肌に彫られた石段先の洞穴は かつて山岳修行者が厳しい修行を積んだもので 本堂は 岩壁に寄りかかるような拝殿と奥の岩窟内に設けられた本殿から成ります。 本殿を囲む岩窟の通路は「胎内くぐりの聖地」と崇められ、罪を洗い流して生まれ変わる場所とされています。

「自主山厳屋寺」という当初の寺名を「那谷寺」としたのは 986年に花山法皇が行幸の折り 岩窟で輝く観音三十三身の姿を感じ 観音霊場三十三カ所はすべてこの山に凝縮されるとして 西国三十三観音の一番「那智」と三十三番「谷汲」の山号から一字ずつを取り「那谷寺」へと改名したからだそうです。

実は 今回 この寺を初めて訪ねる前に 7月27日(木)のBS朝日テレビ「五木寛之の百寺巡礼 那谷寺」見ました。 10年ほど前に放映された内容の再放送でしたが 番組の中で五木寛之が岩肌に彫られた石段を歩いていたのが強く印象に残りました。 同じ石段を歩くことを期待して訪ねましたが 現在 石段を歩くことは禁止されていました。 10年ほど前は岩肌に彫られた石段を歩くことが許されたのか 作家・五木寛之だけに特例として許されたのか 謎のままです。
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BS朝日テレビ番組で岩肌に彫られた石段を歩く五木寛之氏

元禄2年(1689年) 松尾芭蕉は山中温泉から小松へ戻る道中で 那谷寺を参詣し 奇岩霊石がそそりたつ遊仙境の岩肌を臨み 「石山の 石より白し 秋の風」という句を詠み 現在 境内に句碑が残されています。

那谷寺から山中温泉へ行く途中で 小松市日用町にある「苔の里」に寄りました。 日用町(ひようまち)は 人口30人に満たない里山の集落で この町に昔からそれぞれの家の裏庭に苔が生えていることを活かし 現在は この町の苔庭を回遊できるように整備して 一般の人に公開されています。
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山門の額に「自主山」という旧寺名が書かれている

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参道

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那谷寺の奇岩

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拝殿へ上る石段

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懸崖造りの本殿

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本殿からの眺め

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五重塔

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鐘楼

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護摩堂(国宝)

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「苔の里」入口

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苔の里

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苔の里

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